Spain Guitar Online Shop 店長ブログ

アンダルシアンギター日本総代理店。スペイン製フラメンコギターをはじめコンテンポラリーなガットギターを豊富に選べるお店です。 Knoblockギター弦、角南ギター、エルマノス・カンプス、ファン・モンテス、サンチェス・ロペス 取扱店。遠方の方にも安心のオンラインでお届けします!お近くの方はご予約にて試奏対応しております。

初めてのフラメンコギター~どこから始めたらいいの?(最終回)~

こんにちは。
SPAIN GUITAR ONLINE SHOP
店長のTaroです。猫




フラメンコギターとってもかっこいし興味あるけど、

どっから始めたらいいか分からないなぁ~

という命題からスタートしましたが、

今回で、一旦、最終回とさせていただきます。

皆様に有用な情報を届けられたかどうかいささか不安も

ありますが、他社製品を極力批判しないというスタンスで

記載してきたつもりです。



このブログを読んでくださっている皆様が

どうかご自身で納得いかれる満足できるギター選び

をできることを第一に考えております。


今回は、僕のフラメンコギター購入履歴を書きます。

失敗を重ねながら徐々に素晴らしいフラメンコギターへと

出会っていったプロセスが分かるかと思います。



僕は、コレクターではないので常にフラメンコギタープレイヤー

としての見地から必要と欲求に駆られながらギターを

グレードアップさせていきました。



(1)初めてのフラメンコギター

もともとジャズギターをやっていたのですが、大好きなパット・メセニー

推薦するビセンテ・アミーゴの出現によりフラメンコ!

を目指すことになりました。ギターは、アイバニーズの昔の

ジョン・スコモデル、セミアコを使っていました。



さて、僕の場合は、東京在住ということもあり近所で

クラシックギターを教えていた方から習うことになりました。

当然、フラメンコギターが必要となったのですが、フラメンコギターという

ものがこの世に存在することを初めて知りました。


どこで買ったらいいかもどれを買ったらいいかも分からなかったので、

併設する楽器店の言われるがままに、ほぼ値段で購入した感じです。



フラメンコギター自体、楽器屋に常備されていたわけでもなく

取り寄せということで、アリアの定価10万円と15万円のモデルを

弾き較べて検討しました。

10年くらい前になりますが、アリアからはMade in Spainの

フラメンコギターが発売されていました。現在は、発売されていません。

アリアは、ギターメーカーではなく商社ですので現地で大量に製作させて

自社ブランドとして発売というシステムです。

10万円の下に7万円くらいのモデルもあった気がします。


さて、2台を弾き較べしたのですが、15万円の方が圧倒的に音が良いのが

分かりました。まだ、ほとんど習い始めてまもない素人ですが、

音の分離がはっきり違うのが分かりました。

同行したギターには縁遠い知人でも分かりました。

10万円のモデルは、トップだけ単板だったと思います。スペイン製か

どうかも覚えていません。

ただ、15万円の方はオール単板のトップが松、サイド&バックが

シプレス、指板が黒檀というスペックのMade in Spain。

勝手に10万円くらいという値段設定をしていたのですが、

オール単板とラミネートギターとの違いに驚き、どうせやるなら

ということでほぼ躊躇することなくオール単板のギターを購入しました。


軽量の当時はまだ高かったセミハードケースも購入して

15万円ジャストだったと思います。

このギターは随分と活躍して2~3年間メインで使っていました。



結論から言いますと、フラメンコギター初心者であっても

この程度のスペックのギターは必要なのでは?

ということです。例えば、これがワンランク下のギターを購入した場合、

相当後悔したと思います。



実際のギターのコストパフォーマンスを考えて見ると、

アリアという大きな商社が介入しているので中間マージンは相当

とられていると思います。

したがってもっと安い値段で買えたであろうとは思います。

実際、どの工房で作られていたのかは明確ではありません。

複数の工房に依頼していたかもしれません。スペイン製という

情報だけがあり、言ってみれば出所不明なギターなんです。

出所不明なギターに15万円・・・ちょっと怖いですね、

よくよく考えると。



これがアリアという、まあ日本の楽器業界では有名な冠を被ると

安心してしまう・・・なんとも言えないところです。

今なら絶対、購入しませんがw



日本の楽器メーカーでフラメンコギターを出しているのは、

YAMAHAとアストリアス。こちらは、純国産。

YAMAHAの場合は5万円くらいのがあると思いますが、

これは、海外の自社工場生産ではないか?と思います。

YAMAHAは、この中間モデルがなくていきなり80万円!

スペインの工房の指導を仰いで製作、というのが

売りみたいです。結局は、スペイン頼みなのです、フラメンコは!

日本では、無理なんです。さあ、当ショップで販売されている

スペインの名だたる工房のギターと比較してどちらがお得か・・・・


アストリアスは、日本人が日本の工房で製作しているのでしょう。

実機を弾いたことがないので分かりませんが、いかんせん

スチール弦のアコースティックギターメーカーです。

フラメンコギターのラインナップも極端に少ないです。

定価21万、販売価格15万くらいのもので、

ボディが松?という意味不明なスペック、

ボディが松って、見たことも聞いたこともないなぁ・・・

スペインでは、いろんな木材を使いますが、

メイプル、ウォールナット、サンダルウッド、シカモア、ココボロ

といったところでしょうか?スプルースをトップ以外に使うのは

よく分かりません。

指板はローズウッド・・・

指板ローズで15万は高いなぁというのが感想です。

この上のモデルで販売価格が21万のモデルは、オール単板で

サイド&バックがシプレス、指板が黒檀でスペインではお馴染みの

スペック。




(2)さらなるステップアップを求めて

アリアのフラメンコギターは、随分使用しましたが3年目くらいに

飽きてきました。そこで、いろいろ悩んで日本人の著名製作家に

50万円でオーダーメードしたのです。

スペックは、松単板、ローズウッドです。

完成したギターは、アリアよりもよく鳴り非常によいと感じました・・

ただ、クラシックギターにゴルペ板を貼っただけだったのです。

これが無知というものなのでしょう・・・

ほとんど弾かずに・・・高い勉強をしたなぁということで、

いろいろ情報を集め始め、フラメンコギター専門店で

ラミレス工房で刻印することを許されたイグナシオ・ロサス作の

中古品と出遭いました。驚くべき軽さと鳴り、ローアクションの

弾きやすさ、即、フラメンコもどきを下取りにして購入しました。

大満足のギターでした。






(3)現在

ロサスは、どうしても欲しいという人がいらっしゃったので譲って

今は、ファン・モンテスの132とArceを使用しています。

個性が違うので気分や状況に応じて使い分けています。

どちらも、お気に入りのギターで非常に弾くのが楽しいです。





(4)今後

サンチェス・ロペスのF.RSC(ブラジリアン・ローズウッド)

アントニオ・ベルナールの最上位モデル、バードアイメープル

あたりが欲しいなと思っています。

欲求は、尽きませんねw




パート(3)へ戻る