Spain Guitar Online Shop 店長ブログ

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渡辺香津美 × 沖仁 I’M A SHOW ~アンダルシアンギターレポート~

2023年3月4(日) 有楽町に新設された劇場 I’MA SHOW にて

渡辺香津美さんと沖仁さんによるギターデュオでのライブが開催されました。

 

香津美さんからメールでアンダルシアンギターを使用予定ですとの

ご連絡をいただき早速チケットを購入して行ってまいりました。

 

 

この劇場I’MA SHOW、どこにあるのかと言うと

有楽町のほぼ駅前、

昔で言うところの有楽町マリオンの別館にある映画館

そこの1つを居抜きで利用しており、非常に便利な場所にあります。

多分、映画館時代、何度か入ったことがあると思います。

 

 

会場は、マリオン別館の7階にあり、16時の開場時間にならないと

エレベーターが作動しない(ボタンを押しても反応しない)仕組みになっておりました。

事前購入したチケット代の他に別途ドリンク代600円がかかります。

購入したドリンクは席に持ち込み可です。

客席は約400席程度、椅子の感じとしては、

当時としては新しかったのでしょうが、

今となっては狭いなぁと感じるかもしれない映画館のシートです。

映画館時代のをそのままの状態で使用しているようです。

ドリンクホルダーはあります。

 

今のシネコンの座席はホント快適なくらい広いですからね・・・

 

もちろん、私は生ビールをオーダーしたので

開演までちびちび飲んでおりました(;'∀')

 

 

開演前に時間がだいぶあったのでステージの様子を撮影して参りました。

 

 

ステージ向かって右側が沖さん、左側が香津美さんです。

 

 

香津美さんがこのデュオでエレキも使うのは予想外でした。

TwoRockのアンプに多分、LINE6のマルチエフェクターのように思われます。

アンプシミュレーターが搭載されていない完全なマルチエフェクター

モデルだと思われます。

後ろの12弦のオベーションがめちゃくちゃ気になります。

 

 

そして、当ショップから香津美さんにご購入頂きました

赤いシングルカッタウェイのアンダルシアンギター。

一番左側におりました!

我が子を見るようで、いつもドキドキしてしまいます。

 

17時ピッタリに公演がスタート。

ライブの詳細につきましては他の方のブログやInstagramにお任せして

私は、アンダルシアンギターについてレポートしたいと思います。

 

なんと言っても驚いたのが、

私の敬愛するパット・メセニーの曲

アルバム、シークレットストーリに収録されている

”Antonia”をアンダルシアンギターで演奏していただけたことです。

 

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まだできたばかりのアンダルシアンギター

非常に若く張りのあるサウンドで非常に明瞭

一点の曇りもないクリア―なサウンド

そのように感じました。

そして一番聞きたかったカルロスピックアップとの

組み合わせ、これがまたメセニーの曲に合うこと!

 

前回使用していただいたのが代々木体育館というアリーナ仕様の

会場での大バンド編成でした。

そのためハウリングの影響からピエゾのみで

内部のコンデンサーマイクは音量ゼロの状態。

ダブルマイク仕様のカルロスピックアップとしては半分の力しか

発揮できていませんでした。

 

これに対して、今回のライブでは、

コンデンサーマイクの音もブレンドされていたと思われ、

非常にナチュラルなエアー感が

ピエゾの音と重なり香津美さん流のメセニーサウンド

体現しているかのようでした。

非常にナチュラルなため技量が問われるピックアップだとも

感じました。

これがハマれば凄い気持ちがいい演奏ができるんだろうなぁ。

 

カルロスピックアップを製作・販売しているカルロスは、

大のメセニーファン。彼がピックアップをインストールした後

ほぼ必ずメセニーの"Our Spanish Love Song"を演奏して

サウンドチェックをしています。

 

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ちなみに、カルロスはアシッドジャズやライトフュージョン系の

演奏が得意でフラメンコは全く弾けません。

ただフラメンコギターのポテンシャルが大好きで

それに合ったピックアップを製作しています。

 

2部構成の後半にもアンダルシアンギターを2曲、使用していただけました。

1曲は、香津美さんの新曲、もう1曲は、奥様が作曲された曲。

いずれも今回はバイプレイヤーに徹していた沖さんのフラメンコギターサウンド

エネルギッシュ―なナイロン弦のサウンドが折り重なったようでした。

 

フラメンコサウンドをベースとしていない香津美さんであっても

フラメンコでいうところのこぶし、メリスマが時折、聞こえてくるのは

スペイン産のフラメンコギターであるアンダルシアンギターなのだから

かもしれません。

 

アンダルシアンギターとカルロスピックアップとの組合せは、

非常にモダンでクリアーなナチュラサウンドであることがよく分かりました。

メセニーとの親和性も非常に楽しめました。

(香津美さんのプリウォーのD-28と非常に対象的で勉強になりました。)

 

メセニーサウンドを目指している方には、この組み合わせは特に

自信を持ってお薦めできます。また中規模程度のライブでの使用も非常に相性が

いいと思われました。

まさにライブ使用を目指したアンダルシアンギター、狙い通りの成果で

大満足です!コンデンサーマイクブレンドは、実にいい!

 

 

店長

 

※ちなみに12弦のオベーションは、ラベルのボレロで使用されました。

まさにラリーコリエル!香津美さんとの懐かしのライブも想い出されました。